高卒におすすめの就職先を徹底解説！業界・職種一覧

高卒におすすめの就職先を徹底解説！業界・職種一覧

高卒で就職する際、「自分に合っているおすすめの仕事は何だろう？」「どんな業界なら将来性があるのか​​な？」と悩む方も多いでしょう。

自分らしく働ける職場を見つけるためには、大卒との違いや各業界の特徴を理解することが重要です。

この記事では、高卒におすすめの業界や職種、さらには高収入を目指せる就職先についてわかりやすく解説します。 今後のキャリア設計に役立つ情報をまとめたので、ぜひ最後までご覧ください。

この記事でわかることをチェック！

高卒で就職する前に知っておきたい基礎知識！

高卒の就職希望率

まず、高卒者の就職と進学の割合をみてみましょう 

	卒業者	925,339
就職希望者	就職者	127,266
	未就職者	2,641
その他	進学者	795,432

出典：文部科学省｜令和6年3月高等学校卒業者の就職状況（令和6年3月末現在）に関する調査について

文部科学省の調査によると、令和6年3月の高校卒業予定者のうち、約14%が就職希望者です。また、就職希望者の内、内定者は98.0％となっています。

ちなみに、新規高卒者が就職する場合、一般的に「学校斡旋」で就職します。学校斡旋とは、学校に届いた企業の求人情報の中から就職先を選び、高校の推薦を受けて就職試験に臨む方法です。

学校斡旋以外には、自力で就職先を見つける「自己開拓」、親戚や知り合いなどの紹介で就職する「縁故就職」などがあります。

高卒・大卒の就職率の比較

高卒と大卒の就職率をチェックしましょう 

性別	新規高卒者の就職率	新規大卒者の就職率
男女合計	98.0%	98.1%
男性	98.4%	97.9%
女性	97.2%	98.3%

引用：文部科学省「令和6年3月高等学校卒業者の就職状況（令和6年3月末現在）に関する調査について」、厚生労働省「令和6年3月大学等卒業者の就職状況（4月1日現在）」

新規高卒者と新規大卒者を比較すると、就職率がほとんど変わらないのがわかります。また、男女差もほとんどありません。

新卒の場合は、高卒者向けの求人が一定数存在しており、企業側も積極的に高卒を採用しているといえるでしょう。

高卒で就職するメリット

高卒で就職するメリットとしては、主に3つあります。

新規高卒者の場合、高校在学中に進路相談や面接のサポートを受けられるメリットがあります。学校斡旋は、いわば学校推薦ということでもあり、信頼性が高く企業に採用されやすくなるのです。

そして、高卒で就職する最大のメリットは、同時代よりも早く社会に出られることです。キャリアを築くスピードが早まり、キャリアアップやキャリアチェンジの機会も増えます。

さらに、大卒と比較すると、学費がいらないため経済的負担がありません。それどころか、働くことで安定した収入を得られるため、経済的余裕が生まれるでしょう。

高卒で就職するデメリット

高卒で就職する3つのデメリットを紹介します。

高卒で就職を希望する場合、「大卒以上」を条件としている求人には応募できません。また、医師や弁護士などの専門性の高い職業は、高卒での就職が難しいでしょう。

さらに、高卒と大卒では、生涯賃金に大きな差が生じる場合があります。高卒の生涯賃金は、大卒よりも5,000万円以上少ないという調査結果（※）もでています。

（※引用：独立行政法人労働制作研究・研修機構「ユースフル労働統計2022（P317）」）

高卒で就職すると、大学に進学した同年代と生活スタイルが大きく異なるため、友人と疎遠になりやすい傾向があるでしょう。また、職場の同僚は年齢が離れている場合が多く、最初は孤独感を感じるかもしれません。

高卒の就職先としておすすめの業界一覧

高卒での就職先としては、安定性や将来性が期待でき、働きながら経験を積める業界がおすすめです。

• 建設業界 
• IT業界 
• 介護福祉業界 
• 製造業界 
• 運送業界 
• 保険業界 
• 飲食業界 

建設業界

建設業界は、従事する労働者の高齢化が進んでおり、若者が採用されやすい業界の一つです。

家やマンションなど、自分が携わった建築物が残るので、達成感を得られるでしょう。

現場職なので、体力に自信のある若者や、働きながら経験を積みたい方に向いています。また、資格を取得することで、昇進・昇給しやすいのも魅力です。

IT業界

IT業界（情報通信業界）は、学歴よりもスキルが重視されます。将来性のある業界なので、高卒で就職し、実績を増やしていくのもおすすめです。

近年、成長拡大が著しいIT業界では、若手人材を積極的に採用する企業も増えています。

実力があれば高収入を目指せる業界なので、プログラミング・AI技術・システム設計などを学ぶことに抵抗がない方は、挑戦する価値があるでしょう。

介護福祉業界

日本の超高齢化社会に伴い、介護福祉業界の需要が年々高まっています。学歴よりも、人柄やコミュニケーション能力が求められる業界です。

利用者の世話や介助が主な仕事なので、人と関わったりサポートしたりすることにやりがいを感じる方に向いているでしょう。

必要な資格を取得することで、役職が上がったり、資格手当が支給されたりすることもあります。

製造業界

製造業界は、ものづくりが好きな方に向いています。自動車や電子部品、半導体、食品、医薬品など様々なものを扱うため、興味のある分野を選択するといいでしょう。

主な業務内容は、工場でのライン作業や検査、生産管理、企画、販売などです。マニュアルに沿って行う作業も多いため、高卒未経験でも安心して働けます。

また、製造業界は労働時間がきっちりと決められていることが多く、基本的に定時で仕事が終わるため、プライベートを重視したい方にもおすすめです。

運送業界

インターネット通販の普及により、これまで以上に運送業界が重要な役割を担うようになりました。ニーズの高まりとともに、将来性も期待できます。

メイン業務となる物流配送では、運転免許を取得していればドライバーとして働くことができるので高卒にもおすすめです。

ドライバーは基本的にシフト制で業務スケジュールが決まるため、自分のペースで働きやすい職場といえます。

保険業界

保険業界では、未経験から事務職や営業職に就職できる場合があります。さらに、就職してから専門的な知識を身につけられるように、研修制度が整っているケースが多いでしょう。

顧客の話を親身になって聞いたり、要望に沿ったプランを提案したり、人とのコミュニケーションが得意な方に向いています。

また、保険の営業職の場合、インセンティブを採用している企業では、実績に応じて給与がアップするのも魅力です。

飲食業界

飲食業界では、個人経営のレストランや企業のチェーン店舗などに、従業員や調理人として採用されることが多いです。

学歴よりも、おもてなしのスキルや料理の技術が求められるため、高卒が就職しやすい業界といえます。

長く務めることで、マネージャーや店長候補へとキャリアアップする可能性も高いです。将来的に飲食店を開業したい方は、様々なポジションでノウハウを学ぶのもいいでしょう。

高卒で高収入を目指せる職種ランキング

高卒でも努力次第で高収入を目指せる職種があります。ここでは、人気の職種ベスト3を紹介します。

1位 営業職

多くの企業では、自社の商品やサービスを売り出していくために営業職が必要とされます。営業スキルは学歴に関係なく身につけられるため、高卒が採用されやすい職種です。

成果報酬がある企業なら、高収入を目指せるでしょう。とくに、保険業界や不動産業界の営業職は稼ぎやすいといわれています。

2位 システムエンジニア

IT関連（情報通信業）の職種のなかでも、上流工程を担当するエンジニアの年収は1,000万円を超えることもあります。

高卒でエンジニアとして働き出し、同年代よりも早くプロフェッショナルになれば、自身の市場価値が高まります。フリーランスとして自由に働きながら、稼げるエンジニアにもなれるでしょう。

3位 施工管理技士

施工管理技士とは、工事現場の工程管理や安全管理を監督する仕事です。建設業界の中でも施工管理技士は需要が高く、年収も高い傾向にあります。

施工管理技士になるためには国家資格に合格する必要があるため、ある程度の実務経験を積んだら、資格取得に挑戦してみてはいかがでしょうか。

高卒が採用されやすいおすすめの職種

高卒者が採用されやすく、自分の強みを活かせる職種を紹介します。

接客販売職

接客販売職は、学歴に関係なくコミュニケーション能力を活かして働ける職種です。

とくに興味がある分野なら、仕事にもやりがいを感じられるでしょう。

アパレル業界や飲食業界、スーパー、コンビニなど、小売業全般で役立つスキルが磨けるため、キャリアチェンジにも役立ちます。

介護職

介護職は体を動かす仕事なので、体力に自信がある人が向いています。高齢化社会においてニーズが高く、人手不足から高卒が採用されやすい職種です。

介護の仕事に学歴は関係ないことが多いですが、働きながら介護職員初任者研修や介護福祉士といった資格を取得することで、給与や待遇などの条件が良くなるでしょう。

工場製造職

工場製造職は、新規高卒者の就職先として占める割合が多く、採用されやすい職種といえます。コツコツと作業をすることが好きな人におすすめの仕事です。

マニュアルが用意されている場合もあり、未経験でもチャレンジしやすいでしょう。

向上心のある方は、業務に必要な資格や免許を取得して、昇給を狙ってもいいかもしれません。

事務職

事務職は基本的なPCスキルがあれば、高卒から就職可能な職種です。部署間でのコミュニケーションや、臨機応変な対応が求められます。

主な仕事内容は、データ入力や書類作成、電話対応、来客対応などです。

事務職のなかでも、営業を支援する「営業事務」や、会社のお金に関する業務をする「経理事務」などがあるため、自分の適性に合わせて選択しましょう。

高卒で好条件の就職先を見つける方法

就職活動を効率的に進めるためには、情報収集と就職サポートを活用することが重要です。

1. 在籍している高校に来る求人から選ぶ
2. 高卒向けの求人サイトを利用する
3. 若者向けの就職エージェントに相談する

高校に寄せられる求人は、新規高卒者を前提とした条件が揃っている場合が多く、安心して応募できます。

また、高卒に特化した求人サイトを活用すれば、全国の求人から自分の条件に合った職場を見つけることができるでしょう。

そして、若者向けの就職エージェントに相談することで、就職・転職のプロが自分の適性に合った業界や職種を提案してくれます。

まとめ

高卒の就職先としておすすめの業種・業界を解説しました。

学歴よりも実力を重視する業界では、高卒の採用を積極的に行っています。

また、興味のある分野で自分の適性を活かせる職種を選ぶのも重要です。

ぴったりの仕事を見つけるために、自己分析もしてみてください！